名古屋の冬は寒い?ほんとに温暖化してるの??
温暖化と言われていても、冬の寒さを感じていると温暖化で暖かくなって欲しいなぁ、と無責任に思うのですが、さて、こんなに寒いのに本当に温暖化してるの???と疑問に思うわけです。
で、調べてみました。気象庁の過去のデータから「昔と今」を比較したのです。とはいえ、月の平均を比較する程度ではあまり実態が見えてきません。そこで12月~3月の毎日の最低気温がどうなっているのかをエクセルデータでまとめました!
・・・ええ、かなりメンドクサイ作業でした・・・。でも気になるとちゃんと確認したくなる性格が災いしてますね。でもその分、面白いデータが取れましたよ~。
昔をどう設定するかですが、なんとなく、30年位前と比較したらどうだろう?という感覚で設定。この辺はテキトーです(笑)。
で、1980~1988年の9年間の冬季の最低気温が下記の表です。なお12月は本来前年に含めるべきですが、「その年の冬」という感覚から便宜上翌年に含めた表示にしてます(細かい話なのでここは気にしないでもいいところです)。
表の青色部分は-2℃以下を示しています。調べて「え!」って思ったのが、最低気温が-6℃台なんて時があったこと。1981年の2月26~28日はすごく寒かったんだなぁ・・・。
調べると、実はこの年は東北から北近畿を襲った記録的豪雪として知られる五六豪雪の年。なるほどです。ちなみに1984年の2月は3~12日まで10日連続で最低気温が2℃以下。こちらは日本列島全体を襲った記録的豪雪の年(五九豪雪)なんだとか。
う~む、記録で見てもその年の状況がハッキリと分かって面白い。
そして2010~2018年が下記の表。同様に2℃以下を青色にしましたが、明らかに少ない。一番低いのが2012年2月3日の-5.2℃、次が2016年1月25日で-4.8℃。こうしてみると昨年は結構寒かったんだなぁ・・・。
と、ここまで調べた上で、最低気温の温度帯別の日数が、ひと冬にどれくらいあるのかを1980年代と2010年代で平均してみたのが下の表です。
1980年代は-2℃以下の厳しい寒さの日数が毎年13日程度はあったのが、2010年代では4日ですから、9日も減ってます。-2~0℃だと10日の減少。
一方、0~5℃の温度帯では7日増え、5℃以上では11日増えています。ほんの30~40年ほど前の気候からこれほどの変化があるわけで、やはり温暖化は確実に進行しているみたいですね。
本当なら「平均気温」で比較すべきなのかもしれないですけど、なんとなく、最低気温で比較した方が体感的な感覚がしっくりくるかなぁ、という気がしたので最低気温で比較してみました。ここまでで結構疲れてしまったので、興味のある人は是非平均気温で調べてみてください(たぶん、そんな奇特な方はいないですよねぇ・・・)。
さて、暖かくなっているとはいえ、寒いことには変わりはなく、通常の家では11月の下旬から4月くらいまでは暖房していると思います。つまり1年のうち、5~6か月は暖房しているわけです。
ということは住まいの断熱性能によってかなり光熱費に差が出ます。たとえば、一般的な住まいで一般的な家族が暮らす際の光熱費と、断熱性能が高くて、適切に設計された住まいの光熱費とを比較すると、半分以下で済んでしまう場合もあったりします。
暮らし方による場合もありますが、決して特殊な事例ではなく、十分現実的なお話です。で、光熱費の差が年間で10万円だった場合、20年で200万円、30年で300万円という差になります。そういう面から住まいの建設コストを考えることってたぶん、多くの人が行っていません・・・。
単純に初めの建設費だけを考えるのではなく、30年、40年といった期間で住まいにかかる費用を検討する視点は大事だなぁ、と思いますね。これは光熱費だけでなく、使う素材の耐久性やメンテナンス性という視点も同様です。
また単純にランニングコストが安くなるという金銭的なメリット面だけではなく、断熱性能が高い住まいなら冬は風邪で体調を崩す、というようなことも減ります。医療費が減るのはもちろんですが、健康ってお金に変えられない価値でもあります。
マンションであろうが、戸建てであろうが、室内に温度差があまりない住まいって、たぶん、多くの方がまだまだ体験していないと思いますが、本当に快適ですからねぇ・・・。
ちょっと話がずれてしまいましたね・・・。いつもずれていきます(苦笑)。
え~、温暖化している、していないということの正しい分析はともかくとしても、エネルギーを無駄なく使える住まいであれば、環境に余計な負荷を与えないことは間違いないところ。
住まいのカタチがどうであれ、特に冬、温度差があまり生じない住まいをつくって欲しいなぁ、と思いますね。