知多郡阿久比町 S邸マンションリノベーション
2017年9月竣工
物件概要/1996年築/75㎡
南北に長いよくあるマンション。南面の半分くらいが30cmほど出っ張っている形状です。室内干しスペースが欲しいけどリビングからは見えにくくしたい、水槽を設置する、猫を飼っている、といったご要望がありました。
これに応えたのが広めに計画したタイル張りの縁側的なスペース。4枚引き分け戸で仕切ることができるのでリビングから室内干しを隠すことができます。
引き分け戸なので両側に寄せれば開放的にも使えます。建具を吊っている鴨居の上部は何もない開放された空間のため仕切っていても圧迫感も小さいですし、エアコンの送風も邪魔しにくくなっています。
なお鴨居の上はキャットウォークも兼ねていたり、間接照明を設置して、でこぼこした天井をムラなくうまく照らすスペースにもなっています。床面をタイルにしたのは水槽の水こぼれ時などのお手入れを考えて。
小上がりのタタミスペースは寝室にもなりますし、家族が集う場所にもなっています。
キッチンは対面式ではなくて壁に向き合う形で設置しています。こうすることで視線を遮る壁が少なくなるのでLDKがより広く感じます。キッチン背面の壁も低いため、キッチンにいても家族の気配も自然と感じられ、閉塞感もありません。
玄関横には土間収納スペースを設けました。細長いスペースですが、収納量も多いですし、玄関を広く見せる効果もあります。
この土間スペースにはユニットバスの窓が接しており、反対側にある外部につながる窓を開ければ非常に風通しがよくなるので湿気も抜けやすくなります。
通風性の劇的な向上、空間を広くすっきりと見せる工夫、暮らしやすさ、収納量のUPがうまく融合した事例です。