解体したら不具合が見つかった場合はどうなるの?
マンションリノベーショでは事前の現地調査の際に、壁の点検口やユニットバスの天井点検口などを利用して壁の中や天井裏の一部をチェックします。
ただ当然全て解体しなければコンクリート部分がどうなっているのかはわかりません。そのため解体してから不具合がわかる場合もあります。
例えばバルコニー周りからの漏水です。
解体前にはバルコニーの状態に異常はなく、室内にも漏水の跡はなく、下の階への漏水も報告されていない。でも解体したらバルコニー近くのコンクリート床周りが濡れているということがありました。
外壁のタイル目地部分のわずかな隙間からの浸水か防水層周りのわずかな隙間からの浸水が原因のようです。
このような場合、すぐに管理会社さんへ連絡をして現況を確認してもらい、防水補修工事をすれば大丈夫です。なお、外壁等専有部分以外の補修はリノベーション会社が勝手に修繕することはできませんので必ず管理会社さんへの報告をするべきです。
また構造躯体の施工不良が生じている場合もあります。梁部分のコンクリートの充填が一様でなく「ジャンカ」が生じている、構造となる梁の一部分が破損している(下記写真参照)、というような状態です。
これは完全にマンション新築時のあきらかな不適切工事です。残念ながら古いマンションではこういうこともあったりします。これらも基本的にリノベーション会社が勝手に修繕することはできません。
同様に管理会社さんに報告する必要があります。写真の事例ではマンションを建設した会社さんが非を認め、適切な工事で下の写真のように適切な修繕工事をして対処することができました。
解体前の目視でわかることには限界があります。とくに今回のような事例を事前に見つけ出すのはまず無理です。大事なことはそのような異常を発見したら、かならず管理会社へ報告してちゃんと対処をすることです。
リノベーション会社にしてみれば自分たちの責任ではないし、関係ないことですからそういう異常や不具合が生じていても放置して工事を進めてしまう場合もあるかもしれません。
というのもそういう不具合の対処をするために、工事が遅れてしまったり、中断する必要も出てくるからです。でもマンションリノベーションをする会社であれば、不具合の報告は「義務」だと思います。
こういった不具合の隠蔽を避けるためには解体後にはマンション内部をしっかりと目で見て確認をすることです。
そして、解体してすぐに工事をするのではなくて、調査確認をする期間を事前に設けておくとよいでしょう。今回のような大きな問題となるケースが生じても、余裕期間があれば多少の工期延長があるかもしれませんが、なんとか対処できますし。
このような問題の対処の仕方は基本的には施工する会社が取り組む姿勢によります。普通は問題なく対処できるのですが、場合によっては見て見ぬふり、なんていうこともあるかもしれません。
結局のところ誠実な会社かどうか?工事会社としてのモラルがあるのかどうか?なんですよね。でも誠実かどうかなんて、正直問題が発生した時でないと見えてきません。
なので解体後は施工する会社と現場立ち合いチェックをして、自分の目で確かめる方が安心ですし、大事なことだと思います。
私たちの場合、リノベーション中の工事報告はエバーノートというソフトを使って写真を撮影して報告しています。
もちろん、通信ツールだけではなく、解体後の確認はもちろん、実際に現場にて必要に応じての立ち合い確認もしていきます。
近隣住人の方や管理会社への対応も含めたマンションリノベーションの様々なノウハウが充実している点では安心していただけると思います。
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